高学歴者が結婚しづらい時代?経済学から眺める社会の姿

こんにちは!Lab+(ラボプラス)ライターの高崎です。

最近、私の周囲では結婚ラッシュ真っ盛り。卒業して仕事も落ち着き始め、身を固める友人が増えつつあります。

一方、高学歴で容姿も悪くない、稼ぎも普通以上の優良物件なのに浮いた話の無い友人も男女ともに多くいます。もし結婚して子どもをもうければ良い親になるだろうにと思うと、この少子化の時代に勿体無いこともあるものだと思ってしまいます。

そんな中で先日、「現代の日本では高学歴者ほど未婚・少子化が進んでいる」という話を聞きました。一体なぜなのでしょうか。


高学歴女性と少子化」から引用したグラフになりますが、厚労省の出生動向基本調査によると、学歴別の完結出生児数は未婚率と同様に大卒者において顕著に減少しているそうです。


なぜ大卒者の子どもが顕著に減っているのでしょうか。これについて、上記記事では次の2点が挙げられています。

  1. 女性の所得が向上したことで、退職して子育てするよりも働き続けて得られる所得の方が魅力的になったこと
  2. 子ども1人あたりにかかる教育費が増大したこと

これに加えて、近年の日本では高学歴若年層の結婚・子育てに不利な「労働時間の二極化」という変化が観測されています。

例えば労働時間の二重構造と二極分化(森岡孝二、2010)という論文の8ページ目に、男女別・雇用形態別の労働時間の表が載っています。PDFからの引用は面倒なので控えますが、次の事実が確認できます。

  • 男性・女性ともに、正規雇用者(特に若年層)において長時間労働の比率が増加している
  • 男性・女性ともに、労働時間の短いパート・アルバイト及び派遣労働者の人数が増加している

つまり長時間労働を常態とする正規雇用者と、短時間・低待遇の非正規雇用者の間で、労働時間の二極化が起きているということになります。

本記事の主題に立ち戻ると、高学歴者はまさに結婚や出産のために動くべきその時期に、長時間労働によりプライベートの時間を奪われている状態です。これでは婚活も育児もままならず、知的な親になると期待される人々が子どもを作らなくなっていくという、社会にとって損なスパイラルが起きてしまいます。出会いが無く、相手を探す時間も余裕も無い人は、一体どうしたら良いのでしょうか。


そこで提案したいのが、敢えての超早期の結婚・出産です。実は最近、高学歴ながら学生結婚・出産するキャリアが注目を集めつつあることをご存知でしょうか。

学生のうちや就職直後といった超早期に結婚や出産を済ませることに注目が集まる理由は、例えば次のようなメリットがあるためです。

  • 仮に出産・育児で仕事を休む時期が必要であるとしたら、ある程度の責任を負い始めた3〜5年目に休むより、まだ身も軽い就職1年目に休んで2年目から頑張った方がキャリアへのダメージが少ない
  • まだまだ自分たちの親が元気な年齢なので育児を助けてもらえる
  • 子どもがお金のかかる高校・大学の年齢になった時に、自分もまだまだ40代など働き盛りなので金銭面や健康面の不安が少なく、また自分の父母の介護等と重なるリスクも小さい

もちろん、まだまだ社会的な支援や理解も得られづらいというデメリットもありますが、長期的に見れば若くて元気なうちに頑張っておいた方が合理的とも言えます。

もしも「そんな出会いが無いことが問題だ!」とお考えの方がいらっしゃいましたら、最近は無料のマッチングサービスもあるので試してみては如何でしょうか。

MatchLabは今年の5月に公開されたばかりの新しいサービスですが、東大卒や早稲田卒といった高学歴な20代を中心に150名以上のユーザーが登録しています。

学術や社会問題といったマジメなテーマを軸にマッチングしているためチャラい出会い厨が殆どいないこと、穏やかな性格で社会的に安定した仕事を持ったユーザーが多いことが特長です。もちろんFacebook認証があるのでなりすまし不可、友人には見つからない等のプライバシー対策もバッチリです。

落ち着いた人やマジメで安定的な人が好みの方は、無料で試運転期間中のこの機会にぜひ登録してみてはいかがでしょうか?


高崎 祐介

1990年生まれ。茨城県ひたちなか市出身。
慶應義塾大学商学部卒。労働経済学専攻。
他にも教育社会学や科学哲学など。

就活の時に「働きたくないでござる!」と強く思い、人間が働かなくても生きていくために必要な経済構造の研究を始める。

影響を受けた学者は岩井克人、苅谷剛彦、竹田青嗣。

0コメント

  • 1000 / 1000